スポーツマウスガードと運動能力について!

イルカがマークの西方ファミリー歯科の理事長の金子です。

本日のお話は、スポーツマウスガード装着時には、運動能力は上がるか?についてです。

有名な実験としては、噛みしめる事によって足の筋肉が強くなるという実感があります。

噛みしめは口ですが、足の筋肉に刺激が伝わるようです。この事を遠隔促通と言い、力を入れた部

位と離れた部位で筋活動が向上することを言います。

噛みしめを行うと静的な筋肉の状態では、10%近く筋力が上がるようですが、動的な筋力の状態

では超低速から中速域で筋力アップでのみ筋力アップの結果が出ています。動的な筋力の状態の

高速から超高速域では筋力はアップしていません。

他の実験結果からも、マウスガードを着けただけパワーアップすることはないようです。

しかし、正しいマウスガードをしている状態で、噛みしめる事で身体接触時やヘディング時

の顎や頸部の筋の活動を高め安全性を高めるという報告もあります。

スポーツマウスガードの目的としては、あくまでも歯や口唇などの軟組織、歯周組織、顎関節の

保護及び脳震盪に対する防止・軽減です。

そのためスポーツマウスガードを着ける事で選手は、競技時に本人もしくは、相手選手が受傷、

負傷するという不安や恐れを軽減することが出来ると考えられ、その結果として、選手が安心して

競技に集中し、選手本来が持っている実力を発揮できるという心理的効果が期待できます。

この心理的効果は、かなり大きく例えば、前歯を折ったりしたことのある選手は、競技中に何かの

はずみで前歯に触れただけで戦意喪失したりします。

従ってスポーツマウスガードは選手本来の運動能力を増強させるものではなく、あくまでも競技時

の外傷を予防し、安全に協議を行い、選手が持つ本来の力を十分に発揮させるための防具と

考えられます。

新型コロナウィルスの影響でコンタクトスポーツする機会は中々ありませんが、練習中から

スポーツマウスガードを装着して慣れていきましょう!

 

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